2018年08月22日

FP1級通信添削.25の解答解説:被相続人が受け取るべきであった給与に関する問題

先週の、FP1級通信添削の解答・解説をお届けします。
今回配信した問題は、こちらでした。


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 過去の1級学科試験をアレンジしたオリジナル問題
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被相続人が受け取るべきであった給与を、被相続人が受け取らないまま死亡した場合に、その給与額に対してどのような課税が生じるかを答えなさい。

ただしこの問いには、給与に関する前提に応じて複数の答えが存在する。

考えられるだけ前提を挙げるとともに、
・どのような前提なら
・誰に対して
・どのような課税がなされるか
の3点をセットにして答えなさい。

※前提が3種類あれば、上記3点セットを3つ答えることになります
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複数の人から回答をお送りいただきましたが、見事に全員正解でしたので、今回は代表してその中からお一人の解答をご紹介していきます。


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以下の3つの前提があると考えます。

死亡時までに支給期が到来していた給与
 所得税が被相続人に課せられ源泉徴収されます。したがって、相続開始後4か月以内の準確定申告では給与所得として申告します。

死亡時までに支給期が到来していない給与
 死亡後に支給期の到来する給与については、相続財産として相続税の課税対象となり、所得税は課税されません。
死亡後に支給額が確定した給与や、死亡後に支払い決議された役員賞与などは、本来の相続財産として相続税が相続人に対して課税されます。

死亡後3年経過後に確定した給与
死亡後3年経過後に支給の確定した給与については、その支給を受けた遺族の一時所得として所得税が課税されます。
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回答ありがとうございました。この通りであっていますね。

「支給期が到来」とは、給与や賞与の支払い日のことです。
例えば会社の給与規定で、毎月20日締め、翌月15日払いの場合は、翌月15日が支給期の到来となります。

ご回答いただいている通り、支給期が到来していない場合(死亡後に給与の支給期が到来)は、相続人に対して相続税の課税対象となります。

逆に、支給期がすでに到来していた場合は、給与所得として被相続人に対して所得税の課税対象となります。
このケースに該当するのは、死亡後に給与計算ミスが判明し差額が支払われるとか、死亡後に給与規定が増額変更されて過去の給与分にさかのぼって増額などの場合が考えられます。
もちろん、給与の支払い遅延の場合もあり得ます。
あってほしくないケース・・・。

最後の「死亡後3年経過後に支給の確定した給与」は、ご回答いただいた通り、受け取った遺族への一時所得となります。
「支給が確定」がどういう意味かというと、いつ&いくら支払うかが決定、という意味です。
(いずれか一方だけだと、確定とは言わないのです)

これに該当するのは、極めてレアなケースでしょう。
例えば、次のような事例が考えられます。
・死亡から3年以上たってから、過去の支払い給与が増額変更され、差額が支払われる場合
・行方不明等により、3年以上昔に死亡したと法律上認定された後に、支払うことになったさらに過去の給与

 
以上のように、3種類の前提がある点を、理解しておいてくださいね。
大事なことは、この3種類の前提を、試験当日にもしっかり記憶にとどめ、問題に正解できる力に代えておくことです。
今回の配信を、読み物として読み流さないように、意識してくださいね。

 
次回の問題は明日に配信いたしますので、お楽しみに!
 

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posted by FP勉強会スタッフ at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 相続・事業承継・贈与
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